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トップ＞未分類＞ 【経済】温泉地の旅館でも広がる「ドリンクフリー」目先の利益より、“時間消費者”の満足を優先[11/1]

1 ：札幌オリンピック～性的な意味で～(071111)φ ★：2007/11/01(木) 22:21:00 ID:??? ?2BP(555)
7年、東京のホテル業界は「2007年問題」と呼ばれたエポックメイキングな年だった。東京では、
「ザ・リッツ・カールトン東京」や、「ザ・ペニンシュラ東京」といった外資系高級ホテルが開業。
円安傾向などもあって、増えている外国人エグゼクティブを主なターゲットとした高級な客室が
大幅に増えたのだ。迎え撃つ国内組も、クラブフロアを新設するなど、富裕層に対してより
付加価値の高いサービスを用意することで対抗しようとしている。

　そこでよくある特別サービスのひとつとして、「ドリンクフリー」がある。客室の冷蔵庫やミニバー、
あるいはラウンジやバーでのドリンクが無料になるサービスだ。海外のリゾート地の高級ホテルや
クラブメッドではすでに当たり前になっているが、国内ではこれまでそれほど目立ってこなかった。

　しかし、国内の温泉地でも、この「ドリンクフリー」を導入する旅館が増えている。
国内におけるドリンクフリーの先駆けは、小樽朝里川温泉の「小樽旅亭　藏群」だ。
この宿では、1泊3万6750円（1室2名利用、1人当たり）の宿泊料のなかに、滞在中のドリンク代が全て含まれている。

（中略）

このほかにも、あえてそれをサービスとしてうたうことはないが、少なくとも「冷蔵庫のドリンクは
宿泊料のなかに含めてしまう」宿が増えてきている。あるいは、夕食前のハッピーアワーは、
ラウンジバーがドリンクフリーになる温泉ホテルもある。

　こういった宿は、ドリンクフリーを売り物にしているのではない。温泉宿での快適な滞在という
「時間」が売り物なのだ。ドリンクは、商品としての快適な時間を演出するアイテムのひとつに
過ぎない。だから、あまりそれを前面に出す宿はなく、もったいないから冷蔵庫のドリンクを
全て持ち返ろうとしたり、飲み過ぎてダウンしたりしてしまうような利用者もあまりいないという。

　バブル崩壊後、温泉地の旅館は、1泊2食の宿泊料だけでは儲からないような仕組みに
なってしまった。どの宿も個性がなくなって、無意味な価格競争に陥ったためである。

その結果、滞在中のドリンクや売店での物販でどれだけ稼げるかにシフトしてきた。だが、
「ビール中びん1本800円」という値付けに満足している消費者はいない。

　これからは、ゆとりをもった消費者が増えてくる。温泉リゾートという時間を、心から楽しみたい。
そう思う時間消費者が増えるにつれて、ドリンクフリーを採用する旅館は増えてくるだろう。
そうしなければ、ハイアットやリッツなど、外資系ホテルに“時間消費者”を全て取られてしまう。
温泉リゾートにとって、この数年間が、その正念場になる。

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20071023/1003772/?P=2